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「派遣社員」という雇用形態がなければ、人生詰んでいた話

私は30代後半まで、派遣社員と契約社員を行ったり来たりしていました。
就職活動に失敗して、正社員になれなかったからです。

インターネットを見ていると「非正規雇用は悪だ」「派遣社員なんてもののせいで給料が上がらない」などの声が多いです。
確かに、不安定な雇用形態なので、定年まで派遣社員で…というのは大変だと思います。

ですが、私は「派遣社員」という雇用形態がなければ、人生が詰んでいました。
今こうして自分でお金を稼ぎ、生活できているのは、派遣社員で働けたおかげだったりします。

目次

履歴書の「志望動機」が書けなかった

就職活動に失敗した理由のひとつに「志望動機」が書けなかったことがあります。

「なぜ、うちの会社で働きたいと思ったのですか?」に対し、
「生活費を稼ぐためです」と答えるわけにはいきません。

当時はインターネットがそこまで普及しておらず、企業HPには必要最低限のことしか書かれていない。
「御社の〇〇に惹かれたからです」とさえ言えない状況でした。

そんな自分を採用する企業などあるはずもありません。
就職氷河期(の終わりごろ)だったこともあり、内定は一つも貰えず卒業しました。

派遣社員なら、志望動機は必要ない

ニートになるしか道が無い…と絶望していたときに、親が「派遣社員っていうのがあるよ」と教えてくれました。

派遣社員は1回の面接(顔合わせ)で採用されます。
経歴やできることの説明などはしますが、志望動機は聞かれません。

こうして無事に、なんとかギリギリ、社会人として働けることになりました。

もし派遣社員というものが存在していなければ、働けず引きこもっていたことでしょう。
とても感謝しています。

その後も、道につまづくたびに派遣社員になった

派遣社員として社会人人生をスタートしたものの、なぜか時給が950円ほどだったため、実家を出て生活するのは難しい。
やはり正社員を目指そうと奮闘がはじまります。

ですが、いきなり正社員として採用してくれる企業などあるはずもありません。
まずは契約社員からと、仕事を探しました。

契約社員の求人のほとんどは「頑張れば正社員にしてあげる」と書かれていましたが、「なにをどう頑張れば正社員になれるのか」は名言されていないことがほとんど。

どんなに頑張っても、評価してもらえない。
もっと頑張らなくては…もっと…。
気が付いたら、心も体もボロボロに壊れてしまいました。

3か月~半年ほど、疲れ切っていて思うように動けない。
貯金は減る一方。

とにかく働かなくては…と手を伸ばした先に、いつも「派遣社員」の仕事がありました。

派遣社員のいいところ

派遣社員のいいところは、仕事が決まる前後それぞれあります。

仕事が決まる前
  • 自分のスキルに合う仕事を探してもらえる
  • 足りないスキルがあれば研修が受けられる ※無料
  • 面接は1回だけ。志望動機を言わなくていいし、SPI試験もありません
仕事が決まった後
  • 作業的な業務が多く、すぐ終わるので毎日達成感がある
  • 時間に追われない ※選んだ仕事による
  • 残業しなくていい ※選んだ仕事による
  • 何かあれば派遣営業や産業医に相談できる

サポート体制がしっかりしているので、困ったら相談できるのも嬉しい。

ただ、派遣会社によってはサポート体制が不十分なこともありますし、
派遣営業によっては、相談に全く乗ってくれない場合もあります。

企業に属している産業医は、雇い主である企業の味方なので、「ここだけの話」が全部筒抜けになるのですが、
派遣会社の産業医は、そのしがらみがないからか、第3者目線でアドバイスを貰えてとても救われたことがあります。

派遣制度をうまく使って、キャリアアップを

何かと悪者扱いされがちな派遣社員の制度。
ですが、思うように働けないときには救世主とも呼べる存在でもあります。

派遣社員になれたことに感謝しつつ、うまく活用してキャリアアップを目指していきましょう!

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